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AIGジャパン、大阪府と8分野で連携協定、新事業戦略「ACTIVE CARE」を展開、グランフロント大阪に大阪本社、日本の保険の常識を変える

2016/09/12 新日本保険新聞
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 AIGジャパン・ホールディングスは8月26日、大阪府と8分野にわたる連携協定を締結した。大阪駅北側、関西イノベーション国際戦略総合特区内にある「グランフロント大阪」(大阪市北区)に、同日開設した東京に次ぐ第二の本社機能を持つ新オフィス(大阪本社)で行われた調印式には、同社のロバート・L・ノディン代表取締役社長兼CEOと大阪府の松井一郎知事が臨み、協定書に署名。また、事故や損害を未然に防ぐためのサポートなど、日本の保険の常識を変える新しい提供価値をもたらすことを目指した、グループ統一の新事業戦略コンセプト「ACTIVE CARE」についても発表した。

 AIGジャパン・グループにとって、大阪(関西圏)はグループ会社の富士火災創業の地であるとともに、AIUも大阪府と連携して、関西国際空港や阪神港の専用保険の開発などに取り組んできた歴史がある。今回の連携協定は、2013年にAIUと府が結んだ協定内容に新たな分野を追加し、対象範囲をグループ全体に拡充させたもの。

 内容としては、(1)リスク管理能力向上のための研究、啓発、(2)外国企業の拠点立地とビジネス環境づくり、(3)関西国際空港の利用促進、(4)国際物流の促進、(5)中小企業の海外進出支援、(6)教育分野における日米交流、(7)こどもの安全、(8)防災・減災の8分野で、大阪府と連携、協働して地域のリスクマネジメントの強化に取り組む。

 その一環として、同社は日本社会全体でのリスク管理能力の向上を目的とした研究組織を、新たに大阪に設立することを明らかにした。この研究組織は、同社の今後の事業戦略上も重要な位置づけとなるもので、特定の課題に取り組む各種団体・機関等と協働または支援するハブとなることを目指し、日常生活や事業経営に潜むリスクを理解し管理することに役立つ研究・調査等を支援する。また、米国をはじめ海外で蓄積したリスク管理に関する知見についても積極的に国内に還元していく。

 調印式で松井知事は、今回の連携協定や大阪本社の開設など、大阪を高く評価してもらったことへの謝意を表し、「パートナーシップをより強固なものにして、お互いに『Win‐Win』の関係が長く続くよう、さらに発展していくことを心から願っている」と述べた。さらに、外国企業を含む企業誘致にも弾みがつくとし、「日本においては、地震など災害時の事業継続が非常に重要である。ビジネス界においても一極集中ではなく、二極体制の構築、分散化が必要だ。それを担えるポテンシャルが大阪にはある」とアピールした。

 一方、ノディンCEOは「大阪人ほど本音で語ってくれる人たちはいない」と、ビジネスをしていくうえで大切なオープンな環境があると述べ、さらに「イノベーションの力、独自性といった、変化を恐れず、新しいことにどんどんチャレンジしていく雰囲気が大阪にはあり、魅力的な地域である。AIGグループ全体で取り組む、日本の保険のあり方を変える、新しい事業戦略コンセプト『ACTIVE CARE』について、イノベーションを積極的に後押しし、新しい考え方を歓迎する大阪の地から発信できることをうれしく思う。長年、われわれはイノベーションを起こしてきた。本日はさらなる一歩となる」と語った。

 「ACTIVE CARE」は、AIGが誇る世界中で蓄積した知見や、リスクの認識および軽減につながる最新のテクノロジーを活用し、日常に潜むリスクを的確に把握し、そのリスクに備えるための支援を提供するもの。保険を提供する企業として、起きてしまった出来事への経済的な補償だけでなく、そもそも事故が起こらないようにリスクを最小化する予防的サービスを、目に見えるわかりやすい形で積極的に提供し、保険をより身近なものへと変えていくことを目指す。

 これまでの顧客や保険代理店を対象に実施した様々な調査から、日本の顧客が保険に対して大きな不満を感じているという事実があるとし、万一に備えた補償だけでなく、日々の生活の中での「まさか」を未然に防ぐためのサポートを提供し、顧客にとっての保険の価値を拡大していくことが、これからの選ばれる保険会社になるために必要と考え、グループ全体で「ACTIVE CARE」を展開していくことを決めた。

開所式イベントを実施

 同じ日の午後、AIGジャパンの新オフィスの開所式が催され、大阪府の植田浩副知事など社外ゲストを含む9名によるテープカットが行われた。

 続いて、「ACTIVE CARE」を発信するイベントとして、「大阪チャリヘルコレクション」を開催。このイベントは、大阪府が今年7月からの自転車保険の加入の義務化などを主要素とする自転車条例を施行したことを受けて、着用率が非常に低い成人の自転車走行時のヘルメットの着用推進を目的とするもので、「かぶってお出かけしたくなるわが家のおまもりヘルメット」をテーマに、両親や祖父母に着用してもらうために子どもが制作したヘルメットをファッションショー形式で披露した。

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