橋本南都銀頭取:自分たちの城は自分で守る=合併・統合に否定的
南都銀行の橋本隆史頭取は13日、同行大宮支店(奈良市)のリニューアルオープンのイベント後に記者会見し、各地で進む地方金融機関の再編に関し、「他地銀とのアライアンスを重視する」としながらも、「我々は自分たちの城は自分で守り、独自の運営をしていく」と述べ、合併・経営統合に否定的な考えを示した。 橋本頭取は「奈良の地でしっかりと営業をしていくことを考えながら、後はどのように連携をしていくのかが重要だ」として、既にコストがかかるコンピューターシステム部分で他地銀との協力を進めていることを説明。 その上で、「今後そういった形での連携は合理的にやっていく。まだ各県に2つ以上ある地方銀行に関しては今後大きな流れとして(合併が)あるのかもしれないが、我々は奈良に拠点を置く銀行として、自分たちの城は自分たちで守っていくという意識でしっかりと地域と向き合っていきたい」と強調した。 また橋本頭取は「合併であったり、ホールディングスにしてぶら下げていくなり、アライアンスなりと大きく3つの手法があると思う」とした上で、「効率的に考えたら合併が一番いいのだろうが、それぞれの地域でしっかりとやっている銀行が名前を変えてやっていくのが本当に地域にとっていいのかどうか」と述べ、合併の効果に疑問を呈した。 さらに同頭取は「全国でいろんな形で合併、連携、ホールディングス、アライアンスが進められているが、メリット、デメリットもある」と指摘。「一番は取引されているそれぞれのお客さまにとってどれが一番いい選択肢なのかをしっかり考えて進めることだ」と述べた。(2017/03/13-12:40)
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