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銀行団、東芝を依然不安視=再建支援へ綱渡り

2017/04/12 株式会社 時事通信社
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 東芝の取引金融機関は依然として同社の経営を不安視している。業績や財務の急激な悪化に加え、監査法人から「適正」との見解を得られない異例の状態で2016年4~12月期の決算発表に踏み切るなど混乱が深刻化しているためだ。東芝が銀行団をつなぎ留め、再建に向けた協力を得られるかどうか綱渡りが続いている。
 東芝は4日の銀行説明会で、各金融機関に対し、融資継続の可否を14日に回答するよう要請。三井住友銀行、みずほ銀行などの主力行は支援を続ける方針だが、地方銀行などからは「決算が出なければ判断できない」と不満が噴出していた。
 東芝は3度目の決算発表の延期という最悪の事態を回避したことで、融資継続に向けて銀行団への働き掛けを強める。
 ただ、米原子力子会社ウェスチングハウスの破産処理に関連する費用の発生で、東芝は3月末に純資産ベースで負債が資産を上回る債務超過に転落する見通し。東芝は記憶用半導体メモリー事業を売却し、財務を改善する予定だが、目指す2兆円規模を調達できるかは不透明だ。今後、融資に慎重な姿勢の銀行が増える懸念もくすぶっている。(了)

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株式会社 時事通信社

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