第四銀、北越銀が経営統合=来年4月に持ち株会社-新潟
新潟県を地盤とする地方銀行の第四銀行(新潟市)と北越銀行(長岡市)は5日、2018年4月に経営統合することで基本合意したと発表した。低金利の長期化や地域人口の減少で経営環境が厳しさを増す中、統合による効率化で生き残りを図る。新潟市内で記者会見した第四銀の並木富士雄頭取は、「それぞれの強みを生かして共通の経営課題に対処することが、地方銀行の役割や使命を永続的に果たすことにつながる」と強調した。 北越銀の荒城哲頭取は「新潟県のために、将来に向かっての金融仲介機能を確たるものにする」と述べた。並木頭取は、第四銀の側から経営統合に向けた話し合いを昨年12月に提案したことも明らかにした。 統合は2段階で行い、18年4月に共同持ち株会社「第四北越フィナンシャルグループ」を設立して両行が傘下に入り、20年4月をめどに両行が合併する方向だ。持ち株会社の会長に北越銀の荒城頭取、社長に第四銀の並木頭取が就く。本店は長岡市とするが、主な本社機能は新潟市に置く。 両行の連結総資産を単純合算すると、約8兆1700億円(16年9月末)と、全国の地銀、第二地銀で15位前後となる。県内1位の第四銀と2位の北越銀の統合で、県内貸出金シェアは5割程度に達する見通し。統合実現に向けては独禁法に基づく公正取引委員会の審査が焦点となる。北越銀の荒城頭取は「地域のために(統合する)ということで、よく説明していきたい」と話した。
◇第四銀行と北越銀行
第四銀行 北越銀行
創立 1873年11月 1878年12月
本店所在地 新潟市 長岡市
総資産(連結) 5兆4438億円 2兆7320億円
預金残高 4兆5022億円 2兆3971億円
貸出金残高 3兆799億円 1兆5501億円
従業員数 2683人 1501人
店舗数 121店 84店
(注)2016年9月末現在。店舗数は出張所含む(2017/04/06-07:51)
〔写真説明〕経営統合で基本合意し、握手する第四銀の並木富士雄頭取(左)と北越銀の荒城哲頭取=5日午後、新潟市
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