英バークレイズ、仏個人向け金融撤退=投資会社に売却
【ロンドン時事】英金融大手バークレイズは12日、フランスの個人向け金融事業を投資会社のアナキャップ・ファイナンシャル・パートナーズに売却することで合意したと発表した。非中核事業整理の一環で、売却額は非公表。当局の承認を得た上で、2017年第2四半期までに譲渡手続きを終える予定だ。 売却対象には仏国内の74支店のほか、保険事業、富裕層向け資産運用事業、ブローカー事業が含まれる。一方、フランスの法人向け金融と投資銀行事業は撤退せず、事業を継続する。 バークレイズはステーリー最高経営責任者(CEO)の下、中核事業と位置付ける英国と米国の金融事業に経営資源を集中する戦略を進めている。既にスペイン、ポルトガルのクレジットカード事業やシンガポール、香港の資産運用事業を売却。アフリカの金融事業も撤退する方針で、既に株式売却に着手している。 同CEOは声明で、仏個人向け事業が「もはやわれわれの戦略の中心ではない」と指摘した上で、「新たな所有者の下で事業が適切に運営され、アナキャップ社の一部に組み込まれるわれわれの献身的な同僚たちが成功することを望んでいる」と強調した。 アナキャップ社は英国やベルギー、チェコなどで金融機関に投資し、事業を運営している。
(2016/12/13-14:08)
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