今後もボックス圏内〔私の相場観〕
2017/04/06
株式会社 時事通信社
大和証券日本株チーフストラテジスト三宅一弘氏 金融市場には現在、トランプ米政権による経済政策の実効性やスピードに対する疑念がある。完全に期待が吹き飛んだわけではないが、当初の円安・ドル高シナリオが後退し、1月以降、日経平均株価は1万9000円を挟んでのボックス相場が展開されている。米国の利上げ後、3月末にかけて米長期金利も日本株もボックス相場の下限まで下落してきたというのが現状だ。 一方、世界景気が拡大局面にある中、トランプノミクスの遅滞がさほどのデメリットになるのかという指摘もできるだろう。米政府が(景気刺激の)アクセルを踏むと利上げペースが速まり、長期的には米経済の重しとなるからだ。 ただ、日本株については米長期金利上昇による円安・ドル高で値上がりするとのシナリオが遠のいた状況は続きそうだ。今後1~3カ月程度は、1月以降のボックスレンジが継続するだろう。(2017/04/06-14:22)
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