不動産融資、3年連続最高=マイナス金利で14%増-16年
2017/02/10
株式会社 時事通信社
日銀は9日、2016年の銀行や信用金庫の不動産業向け新規融資額が、前年比14.0%増の14兆7163億円に達したと発表した。バブル期の1989年(11兆5243億円)などを上回り、3年連続で過去最高を更新した。マイナス金利政策を背景に、不動産関連企業の借り入れが高水準で推移しており、「ミニバブル」の発生を懸念する声も出ている。 新規融資額は、都市銀行や地方銀行など139行と265信用金庫の合算。16年の伸び率は15年の水準(6.6%)を上回り、増加ペースが一段と加速している。 企業の資金需要が盛り上がりを欠く中、金融機関は活況を呈する不動産業向け融資を積み増している。特に、節税目的で賃貸住宅を建設する個人や、不動産投資ファンドに対する増加が目立つ。 16年10~12月期の新規融資額も前年同期比2ケタの伸びで、勢いに陰りは見られない。日銀は、不動産の高値取引の拡大など、バブル化の兆候がないか注視する構えだ。(2017/02/09-18:58)
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