2万円回復は厳しい〔私の相場観〕
2017/02/07
株式会社 時事通信社
ニッセイ基礎研究所チーフ株式ストラテジスト井出真吾氏 日経平均株価の2万円回復は年間を通しても厳しいだろう。米国議会がトランプ大統領に同調し、予算が公約通りとなれば円相場は1ドル=120円、日経平均は2万円も見えてくるが、可能性は極めて低いからだ。 トランプ米政権が経済政策を実行できない、または予算規模の縮小が分かった時点で日経平均は1万7000円まで下落するだろう。予算教書は公約と同じ内容だと予想するが、現実路線になって規模を縮小すると市場には悪材料だ。財源問題の壁にぶち当たり、実際の経済政策の規模は公約の2~3割程度になると予想する。 トランプ氏の暴走を止める閣僚には元ビジネスマンが多く、リスクを見極める冷静な判断が期待できる。ただ、大富豪は閣僚を解任されても困らず、トランプ氏の言いなりにならない可能性もあるため、米政権は一枚岩ではないとみておいた方が良いだろう。(2017/02/07-14:27)
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