大手銀、純利益7.1%減=マイナス金利響く-4~12月期
三菱UFJフィナンシャル・グループなど大手銀行5グループの2016年4~12月期連結決算が3日、出そろった。日銀が16年2月に導入したマイナス金利政策の影響で貸出金利が低下し、純利益の合計額は前年同期比7.1%減の2兆962億円にとどまった。 前年同期に好調だった市場部門の資産運用益の落ち込みから三井住友フィナンシャルグループが13.0%減となるなど、4グループが減益。三井住友トラスト・ホールディングスは政策保有株の売却を進め、増益を確保した。 銀行のもうけを示す実質業務純益(傘下銀行合算)の合計額は6.2%減の2兆247億円。みずほフィナンシャルグループ、りそなホールディングスが大きく落ち込むなど、4グループがマイナスだった。 各グループとも貸出残高を伸ばしたが、マイナス金利の影響で預金との利回り差は縮小。投資信託の販売も低迷し、厳しい収益環境が続いた。 17年3月期の業績見通しは、5グループ全てが据え置いた。「米国の新政権発足で先行きは不透明」(三菱UFJ)などとし、各グループはともに慎重な姿勢を崩していない。
◇大手銀行5グループの16年4~12月期連結決算
実質業務純益 純利益
三菱UFJ 7,032 7,869 (▲9.9) (▲7.7)
三井住友 6,570 5,446 (19.6) (▲13.0)
みずほ 3,711 5,046 (▲22.9) (▲2.8)
りそな 1,453 1,298 (▲17.2) (▲0.3)
三井住友トラスト 1,479 1,301 (▲14.3) (0.7)
(注)単位億円、億円未満切り捨て。実質業務純益は傘下行合算。カッコ内は前年同期比増減率%、▲はマイナス
(2017/02/06-17:10)
この記事の情報発信者
時事通信社は、日本の代表的な通信社として、速報性と専門性を兼ね備えたニュースを新聞社、放送局だけでなく、金融機関、官公庁、ポータルサイト向けなど、様々な分野に提供しています。