株反落の警戒局面〔私の相場観〕
2017/01/10
株式会社 時事通信社
第一生命経済研究所主任エコノミスト藤代宏一氏 今の相場の雰囲気は良いが、円安・株高がいつまで続くのか。株価は反落を警戒する局面だろう。トランプ次期米大統領の保護主義的な政策の行方や米利上げによる新興国からの資金流出が懸念材料で、今年の日経平均株価の下値は1万6000円程度とみる。 ただ、日本の景気回復は底堅く、世界経済も大崩れしなければ企業収益は上向き、日経平均は一時的に2万2000円を試す局面もあるかもしれない。 欧州は選挙の1年だが、欧州連合(EU)を離脱するようなポピュリズムが台頭しそうな国は今のところない。リスクはあるが、相場に織り込むほどではないだろう。 国内に目を向けると、今年後半あたりに日銀の上場投資信託(ETF)購入額の減額やマイナス金利政策の撤回に関する話が出る可能性がある。2018年4月が交代時期となる日銀総裁人事の動向にも注目だ。(2017/01/10-14:23)
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