地政学リスク、株価の重しに〔私の相場観〕
2017/04/12
株式会社 時事通信社
岡三証券投資戦略部シニアストラテジスト山本信一氏
新年度に新規資金が株式市場に流入する効果などで、日経平均株価は大型連休ごろまでに2万円を回復すると予想したが、相当に難しくなった。シリアや北朝鮮の地政学的リスクが高まっている上、足元の円高が相場の重しとなっているためだ。
地政学的リスクでは、日本に近い北朝鮮への懸念が大きい。相場への影響は少なくとも、4月いっぱいは続く。緊張感が高まる場面もあることを念頭に置くべきだ。
ただ年明け以降、日経平均は1万8600~1万9500円のボックス圏をほぼ維持している。今後本格化する上場企業の決算発表で業績の回復を確認できれば、5月以降に1万9600円程度への上昇は十分あり得る。
市場が予想している6月の米国の追加利上げは、相場の追い風になる。ただ、利上げ後の円相場の下落が小幅となり、1ドル=115~116円程度までの円安でとどまった場合、日経平均の上昇は限定的となろう。(了)
新年度に新規資金が株式市場に流入する効果などで、日経平均株価は大型連休ごろまでに2万円を回復すると予想したが、相当に難しくなった。シリアや北朝鮮の地政学的リスクが高まっている上、足元の円高が相場の重しとなっているためだ。
地政学的リスクでは、日本に近い北朝鮮への懸念が大きい。相場への影響は少なくとも、4月いっぱいは続く。緊張感が高まる場面もあることを念頭に置くべきだ。
ただ年明け以降、日経平均は1万8600~1万9500円のボックス圏をほぼ維持している。今後本格化する上場企業の決算発表で業績の回復を確認できれば、5月以降に1万9600円程度への上昇は十分あり得る。
市場が予想している6月の米国の追加利上げは、相場の追い風になる。ただ、利上げ後の円相場の下落が小幅となり、1ドル=115~116円程度までの円安でとどまった場合、日経平均の上昇は限定的となろう。(了)
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