キャリア
ゆうちょ、無担保個人融資を申請＝１９年開始へ、住宅ローン取り下げ
2017/04/03
株式会社 時事通信社
ゆうちょ銀行は３１日、貯金口座を持つ個人顧客向けの無担保融資への参入に向け、総務省と金融庁に新規業務の認可申請を行った。２０１９年春の業務開始を目指す。日銀のマイナス金利政策で運用環境が厳しさを増す中、比較的高い金利が期待できる無担保融資で収益力強化を図る。 融資限度額の上限は５０万円。口座残高がゼロになった場合、不足額を自動的に融資する機能を付与する。ゆうちょ銀は現在、定期貯金を担保にした融資を行っているが、今回申請する個人向け融資は無担保となるため、審査業務をスルガ銀行系の保証会社に委託。将来的にはこの保証会社への出資も検討する。 日本郵政の長門正貢社長は記者会見し、「無担保融資には顧客のニーズがあり、利便性も向上する」と指摘。業務開始後３年目で黒字化できるとの見通しを示した。 ゆうちょ銀が参入を目指し１２年９月に申請していた、住宅ローンや企業向け融資などについては、申請自体を取り下げる。長門社長は「企業価値向上へ何を優先すべきか検討した結果だ」と説明。住宅ローンについては「断念ではないが、今はやらない」と述べた。 ゆうちょ銀はこのほか、地域金融機関との事務共同化や、企業や国などの破綻リスクを売買する金融派生商品「クレジット・デフォルト・スワップ（ＣＤＳ）」を新たに運用対象とすることなども申請した。（2017/04/03-13:46）
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